府中人ストーリー

はじめまして。『府中人』の編集・ライティングを手がける、『10minutes(テンミニッツ)』の加藤優と申します。

10minutesとは、「暮らす場所、はたらく場所から10分圏内が自分のまちになっていく」という意味を持っています。暮らしや仕事の行動半径内にあるまちのことを知り、もっと好きになったり、自分の手で好きなまちにしていったり。そんな「人の営みの見えるまち」を応援しています。

府中人を裏側で支えているのは、10minutesはじめ府中で暮らしはたらく5人のメンバー。

どのようにして立ち上げられたのか、そこにはどんな人たちのどのような想いが乗っているのか、お伝えできればと思います。

目次

府中人が生まれるまで

「こんにちは!」からはじまる、まちの仕事さがし

府中人が生まれるまで

「府中人」の読み方は、ふちゅうじん。思わずクスッとしてしまう響きの名前は、メディアの公開前から一部の関係者の中でも愛されています。

そんな府中人が産声をあげたのは、10minutesがお隣の国立市で運営している求人サイト「国立人 小さなまちの仕事さがし」への問い合わせがきっかけでした。

「自社の考え方に共感してくれる、本当にマッチングする人と出会う方法を教えてほしい」

それは、府中の事業者さんからのSOS。府中駅前の市民活動センター『プラッツ』のフリースペースで、会社のこと、人のこと、事業のことなど様々なお話を聞きながら、お隣の街とはいえ国立とは全く違った府中らしい地域性も浮かび上がってきました。

「“府中人”があるといいですねぇ」

やがて、どちらからともなく発せられた声を応援してくれたのは、プラッツの職員であり現役大学生の関谷昴さん。そこへ、フリーランスのデザイナー・ファシリテーターの横須賀ヨシユキさん、建築設計事務所の代表であり『まちづくり府中』タウンマネージャーの廣瀬健さん、『FAAVO調布・府中』代表の竹中裕晃さんという、府中で暮らしながら働き、地域活動も行う3名が加わって、府中人というメディアを育てていくための打ち合わせを重ねていきました。

(左から、横須賀さん、竹中さん、関谷さん、廣瀬さん)

そのときの私たちの想いは、「国立人のノウハウをベースにしつつも、国立とは違った府中らしい地域性や、まちの歴史や人のつながりを大切にしながら、新しい人たちとともに未来を描ける広がりのあるメディアを生み出したい」ということでした。

2018年冬、そうして府中人プロジェクトは動きはじめたのです。

「こんにちは!」からはじまる、まちの仕事さがし

「府中人運営委員会」が発足したのは、2018年12月のこと。

プラッツで府中人の打ち合わせを重ねながら、それぞれの「まちで働く」ことについて話をする機会もたくさんありました。

「都心の企業に勤めていた頃は、ここが自分のまちという感覚を強く持てずにいました。府中に自分の事務所を構えて、はじめて働く場所を通して府中が自分のまちであると感じられたんです。まちの出来事が“自分ごと”になっていく、そんな人が、府中人を通して増えていくと嬉しいですね」と、廣瀬さん。

「今、暮らしの中の一部に仕事が組み込まれていくような、良い一体感を感じています。“働く”と“暮らす”が別々ではなく、もっと組み合わせていく人が増えたらいいなと思っていたんです。『府中人』の立ち上げに参加したのも、それが大きな理由です」と、竹中さん。

「まちの仕事をしていると、仕事の中にそれ以外の軸もたくさんあるような感覚があります。地域のお祭りやイベント、仕事じゃないけれど仕事以上に重要だったりすることもあって、そういうもの全部が混ざっていくんです。府中らしい“まちで働く”について、これからも考えていきたいですね」と、横須賀さん。

「府中で暮らして働くイメージは、全て『こんにちは!』から始まること。『いらっしゃいませ』ではなく、個人としての関係性が見える挨拶が交わされるまち。それが府中らしさなんだと思っています」と、関谷さん。

たとえば仕事で取引先へ向かう道すがら、別の仕事でお世話になっている人とばったり会って、「こんにちは!」と声を掛け合い、「最近どう?」「子どもは元気?」なんて仕事とは全く関係ない話をしたりする。府中は、暮らしと仕事がゆるやかに調和しているまちなのかもしれません。

府中人では、そんな人たちの顔や営みの見える情報を紹介していきます。

「まちで事業を営む」という、身近にいながら今の最先端を切り拓いている人たちの生き方や想いの記事を読むと、ある意味、本を一冊読むことよりもストンと腑に落ちたり、大切な気付きをもらえたりすることもたくさんあります。

営みの中で生きているからこそ、人や地域に対して誠実でなければ生き残ることができないのも「まちの仕事」ならでは。だからこそ、まちで働くことは、生きることそのものへと繋がっていくのかもしれません。

人の営みがあるから、そこに自分らしい営みを見つけたり、自分の役割を見つけて新しい仕事を生むこともできる。これから、府中人を介してさまざまな出会いや取り組みが生まれるように、やがて府中の外へも広がっていくように。それが府中人の役目です。

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この記事を書いた人
加藤 優/Yu Kato

「府中人」編集・ライター。歩いているだけでも楽しい府中のまちで、心ゆくまま働く人たちの話を聞くことが栄養になっています。

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